2015年3月25日水曜日

ピクサー 早すぎた天才たちの大逆転劇

題名:ハヤカワ文庫 ピクサー 早すぎた天才たちの大逆転劇
著者:ディヴィッド・A・プライス
訳者:櫻井祐子
発行:早川書房(2015.2.25)

THE PIXAR TOUCH The Making of a Company
by David A. Price
2008, 2009

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★★★★★

ピクサー・アニメーション・スタジオの誕生から成功に至るまでが書かれている本です.内容は悪くないのですが,文庫版の売り方がダメ.2009年に早川書房が『メイキング・オブ・ピクサー 創造力を創った人々』の文庫版なのですが,タイトルを変えているので書名からではそれがわかりません.読み始めてからやられたことに気付きました.

2015年3月20日金曜日

「理科」「数学」が好きになる楽しい数理実験

題名:「理科」「数学」が好きになる楽しい数理実験
著者:高木隆司
発行:講談社(2008.6.20)

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☆☆☆★★

家でも学校でもできる実験で「理科大好き」「数学大得意」の子供が育つ,という触れ込みの本です.理科と書いてあるので,対象読者は小中学生だと思うのですが,それれしては内容が高度です.すでに「理科大好き」「数学大得意」という子供なら面白がると思いますが,この本を読んで「理科大好き」「数学大得意」にはならないと思います.

オーロラ 宇宙の渚をさぐる

題名:角川選書 オーロラ 宇宙の渚をさぐる
著者:上出洋介
発行:KADOKAWA(2013.10.25)

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☆☆☆★★

主に著者のオーロラ研究の発展について書かれている本です.結構高度な内容も含まれているのですが,縦書きにしたためにすごく分かりにくくなっている気がします.もったいない.

2015年3月19日木曜日

イスラム飲酒紀行

題名:イスラム飲酒紀行
著者:高野秀行
写真:森清
発行:扶桑社(2011.6.30)

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☆☆☆☆☆

酒を禁じているイスラム圏における飲酒事情が書かれている本です.面白い.やはりヒトは酒が好きだということが良くわかります.「酒飲み」であり「一杯やらないと1日が終わった気がしない」という著者は,他人の気がしません.私はあまり酒を飲まない国に行くと諦めてしまうことが多いのですが,これからは著者を見習って諦めずに頑張ります.酒飲み必読.

2015年3月17日火曜日

その幸運は偶然ではないんです!

題名:その幸運は偶然ではないんです! 夢の仕事をつかむ心の練習問題
著者:J・D・クランボルツ,A・S・レヴィン
訳者:花田光世,大木紀子,宮地夕紀子
発行:ダイヤモンド社(2005.11.17)

Luck Is No Accident
by John D. Krumboltz, Ph.D. and Al S. Levin, Ed.D.
2004

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☆☆★★★

自分自身で運をつくりだし,それを活かすためのヒントが書かれている本です.どうも運がないな,と思っている人は読んでみてもいいかも.

宇宙の扉をノックする

題名:宇宙の扉をノックする
著者:リサ・ランドール
監訳:向山信治
訳者:塩原通緒
発行:NHK出版(2013.11.30)

KNOCKING ON HEAVEN'S DOOR
How Physics and Scientific Thinking Illuminate the Universe and the Modern World
by Lisa Randall
2011

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☆☆☆★★

LHC の実験などが明らかにしようとしている宇宙像について書かれている本です.面白いけど,切れ味がイマイチな感じ.言葉を積み重ねて説いていくスタイルなのでやむを得ないところもあるが,長すぎる.

2015年3月16日月曜日

脳はすすんでだまされたがる マジックが解き明かす錯覚の不思議

題名:脳はすすんでだまされたがる マジックが解き明かす錯覚の不思議
著者:スティーヴン・L・マクニック,スサナ・マルティネス=コンデ,サンドラ・ブレイクスリー
訳者:鍛原多惠子
発行:角川書店(2012.3.31)

SLEIGHTS OF MIND What the Neuroscience if Magic Reveals about Our Everyday Deceptions
by Stephen L. Macknik and Susana Martinez-Conde with Sandra Blakeslee
2010

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☆☆☆☆★

脳はなぜだまされるのかについて神経科学の視点から書かれている本です.著者たちがマジシャンに弟子入りして実際にマジックをしてしまうだけでなく,マジックのネタも書いてしまっています.面白い.マジックをしたくなってきます.

2015年3月15日日曜日

ビックリ飛行機でゆく世界紀行

題名:ビックリ飛行機でゆく世界紀行
著者:チャーリィ古庄
発行:イカロス出版(2015.1.10)

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☆☆☆☆★

「冒険航空写真家」の著者が体験した驚くような飛行体験や空港について書かれている本です.いやぁ,世界は広い.こんな体験したいようなしたくないような空旅があることを知るだけでも楽しい.ただ,取り上げられているトピックの驚き度にバラツキがあるのが残念.まぁ,そんなにビックリするようなことは多くはないということでしょうか.飛行機好きにはオススメ.

2015年3月14日土曜日

向田邦子の手料理

題名:向田邦子の手料理
編者:講談社
監修:向田和子
発行:講談社(1989.6.10)

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☆☆☆☆★

故向田邦子の料理を再現した写真とレシピが載っている本です.作ってみたくなる,というか,食べてみたい料理がたくさん載っています.しかも,難しくなさそうなところがよい.とくに,酒の肴が美味しそう.30年近く経っても刷り続けられているのも納得です.

2015年3月12日木曜日

本の逆襲

題名:本の逆襲
著者:内沼晋太郎
発行:朝日出版社(2013.12.15)

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☆☆☆★★

「本」の未来は明るいということについて書かれている本です.もちろん,紙で製本されたものだけが本ではない,という考え方です.色々面白いアイデアが書かれています.
色付きの紙は読みにくいので減点.

コンパスと定規の幾何学 作図のたのしみ

題名:数学のかんどころ27
コンパスと定規の幾何学 作図のたのしみ
著者:瀬山士郎
題名:共立出版(2014.8.25)

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☆☆☆★★

コンパスと定規をつかう作図という形式の数学の問題について書かれている本です.コンパスだけで作図可能とか,定規と円ひとつで作図可能とか,正17角形の作図とか,知りませんでした.中学数学の証明問題にハマった人にオススメ.単位がイタリックなのが気持ち悪いので減点.

月をマーケティングする アポロ計画と史上最大の広報作戦

題名:月をマーケティングする アポロ計画と史上最大の広報作戦
著者:デイヴィッド・ミーアマン・スコット,リチャード・ジュレック
訳者:関根光宏,波多野理彩子
発行:日経BP社(2014.10.22)

MARKETING THE MOON: The Selling of the Apollo Lunar Program
by David Meerman Scott, Richard Jurek
2014

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☆☆☆☆★

マーケティング作戦としてのアポロ計画について書かれている本です.新鮮な切り口でアポロ計画を見直すことができました.詳細に渡って書かれており,図版も豊富で資料的価値大です.カメラについて書かれているくだりが興味深かった.

2015年3月11日水曜日

物理定数とSI単位

題名:岩波講座 物理の世界 物理定数とSI単位
著者:佐藤文隆
発行:岩波書店(2005.9.29)

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☆☆☆★★

SI単位系を中心として単位について書かれている本です.本も薄いのですが,中身も薄い.SI や CODATA など,今ならちょっと Web で調べればわかることが書かれています.掘り下げると面白そうなことが掘り下げられず,もったいない.こんな内容で出版してもらえるなんて,著者の知名度なんでしょうか.

2015年3月10日火曜日

身につくシュレーディンガー方程式

題名:ファーストブックSTEP 身につくシュレーディンガー方程式
著者:牟田淳
発行:技術評論社(2015.1.25)

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☆☆☆☆★

量子力学のやさしい概説が,数式を交えて書かれている本です.初めて本格的に量子力学を学ぼうという方にオススメです.式も丁寧に追いかけて書かれているので,独習でも可.資料として買いましたが,参考になります.

2015年3月9日月曜日

フラーレン・ナノチューブ・グラフェンの科学

題名:基本法則から読み解く物理学最前線5 フラーレン・ナノチューブ・グラフェンの科学 ナノカーボンの世界
監修:須藤彰三,岡真
著者:齋藤理一郎
発行:共立出版(2015.1.25)

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☆☆☆☆★

球状のフラーレン,円筒状のナノチューブ,平面状のグラフェンといった,ナノカーボンについて書かれている本です.「高校生から大学院生,研究者,一般へと(ママ)幅広い読者を想定した」そうですが,要は難易度をレイティングしてあるだけで,すべての想定読者が読み通すことができるというわけではありません.ナノカーボンについて詳しく知りたい方にオススメ.

宇宙エレベーターについてもちょっとだけ言及されています.ナノカーボン研究者
には珍しく(?)宇宙エレベーターコミュニティにエールを送って頂いています.ガンバリます.

2015年3月8日日曜日

宇宙が始まる前には何があったのか?

題名:宇宙が始まる前には何があったのか?
著者:ローレンス・クラウス,
訳者:青木薫
発行:文藝春秋(2013.11.30)

A UNIVERSE FROM NOTHING
by Lawrence M. Krauss
2012

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☆☆☆★★

無から宇宙が生じたということを開設している本です.宇宙論の「無」とはどういうことかについても書かれています.原書がアメリカで書かれたためか,神との関係についての言及が多いのですが,日本の読者には違和感があるかもしれません.

2015年3月2日月曜日

かぜの科学 もっとも身近な病の生態

題名:ハヤカワ文庫 かぜの科学 もっとも身近な病の生態
著者:ジェニファー・アッカーマン
訳者:鍛原多惠子
発行:早川書房(2014.12.25)

AH-CHOO! The Uncommon Life of Your Common Cold
by Jennifer Ackerman
2010

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☆☆☆☆☆

サイエンスライターによって書かれた風邪についての本です.風邪についての常識がいかに間違っているかがわかります.正しい知識は大事です.すべての人が読んでおいていい本です.

14歳のための時間論

題名:14歳のための時間論
著者:佐治晴夫
発行:春秋社(2012.1.31)

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☆☆★★★

時間をテーマにアレヤコレヤが書かれている本です.漢字にルビがふってあるのに,物理的な内容が結構高度で,どんな読者を対象にしたのか不明.タイトルには14歳とありますが,14歳で読めて意味が取れる人はどれだけいるのでしょう.

2015年3月1日日曜日

海洋音響の基礎と応用

題名:
海洋音響の基礎と応用
編者:海洋音響学会
発行:成山堂書店(2004.4.28)

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☆☆☆★★

海洋音響の基礎から応用まで広く解説されている本です.資料として.