題名:ことばのデータサイエンス
著者:小林雄一郎
発行:朝倉書店(2019.9.1)
--
☆☆☆★★
統計学やデータ分析による言語学や文学の研究について書かれている本です.簡単な記述統計から機械学習まで書かれていますが,ほぼ概念についての記述にとどまります.言葉を計量的に扱う方法につていざっと知りたいという人には向いているかもしれません(著者が担当する入門科目用の教科書ではないかと思います).
76ページの図に「『差はない』と結論する」とありますが,正しくは「差は見られない」だと思います.著者自身も,前のページの本文には「差は見られない」と書かれ,さらに脚注で「『差はない』という結論ではなく『差が見られない』という結論が導かれることに注意してください」と書いています.