:---bookworm---
本の虫は本を食べて生きています.
なのに,食べても食べても,本は増えるばかり...
食べた本のちょっとした印象を紹介していきます.
2017年3月29日水曜日
新しい生物学の教科書
題名:新しい生物学の教科書
著者:池田清彦
発行:新潮社(2001.10.30)
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☆★★★★
主に高校生物の教科書の記述にイチャモンをつけながら現代生物月について語っている本です.冒頭で「教科書の記述は,悪文の見本のようなのが多くて閉口するが」と書かれていて,これを目にした時点で読む気をなくしました(反面教師として肝に銘じます).あとがきで「国が知識を統制すると,いかに書物がつまらなくなるかを身にしみて知った」と書かれているのを読んで,「書物がつまらない理由はそれだけじゃないと知った」と思ってしまいました.
2017年3月27日月曜日
ライ麦畑でつかまえて/キャッチャー・イン・ザ・ライ
題名:白水Uブックス ライ麦畑でつかまえて
著者:J・D・サリンジャー
訳者:野崎孝
発行:白水社(1984.5.20)
題名:キャッチャー・イン・ザ・ライ
著者:J・D・サリンジャー
訳者:村上春樹
発行:白水社(2003.4.20)
The Catcher in the Rye
J. D. Salinger
1951
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☆☆☆★★
いわずと知れたサリンジャーの青春文学です.ちょっと思うところがあって,野崎孝訳と村上春樹訳を並行して読んでみました.初めは1パラグラフずつ比較していたのですが,3章目くらいからは章ごとにしました.ふたつのちがいは主に訳語の選定だということなど,いろいろわかって面白かった.
2017年3月23日木曜日
宇宙災害 太陽と共に生きるということ
題名:Dojin選書 宇宙災害 太陽と共に生きるということ
著者:片岡龍峰
発行:化学同人(2016.11.30)
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☆☆☆★★
大気を含む宇宙環境について書かれている本です.宇宙災害についても触れてはいますが,宇宙災害を主題とした本ではないと思います.また,書き方にクセがあるというか,読み味は好みが分かれるところだと感じます.
脳は物理学をいかに創るのか
題名:脳は物理学をいかに創るのか
著者:武田暁
発行:岩波書店(2004.11.25)
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☆☆☆★★
脳の構造や機能について書かれている本です.物理学との関連は,一般論のような記述はありますが,本質的な内容はほとんどありません.題名につられたかも.
2017年3月22日水曜日
サラマンダー 無限の書
題名:サラマンダー 無限の書
著者:トマス・ウォートン
訳者:宇佐川晶子
発行:早川書房(2003.8.31)
SALAMANDER
by Thomas Wharton
2001
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☆☆☆★★
究極の本をつくるため旅をする印刷業兼本屋をめぐるお話です.面白いけど,私にはファンタジー要素が強すぎるかな.
錯覚学 知覚の謎を解く
題名:錯覚学 知覚の謎を解く
著者:一川誠
発行:集英社(2012.10.22)
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☆☆☆☆★
錯覚,とくに錯視について書かれている本です.内容としてはとくに目新しいことはありませんが,新書らしくコンパクトにまとめられている本です.
2017年3月3日金曜日
ファインマンさん最後の冒険
題名:岩波現代文庫 ファインマンさん最後の冒険
著者:ラルフ・レイトン
訳者:大貫昌子
発行:岩波書店(2004.8.19)
TUVA OR BUST!
Richard Feynman's Last Journey
by Ralph Leighton
1991
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☆☆☆★★
どうでもいいようなきっかけで旧ソ連の辺境にあるトゥーバという国に行こうとする顛末が書かれている本です.物理の話ではありません.
著者は『ファインマン物理学』の著者のひとり,リチャードレ・B・イトンの子供で,高校で数学と地理を教えていたというかた.ソ連時代のことを知らないと,なんのことかわからないかも.
2017年3月2日木曜日
エイズの起源
題名:エイズの起源
著者:ジャック・ペパン
訳者:山本太郎
発行:みすず書房(2013.7.5)
THE ORIGINS OF AIDS
by Jacques Pépin
2011
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☆☆☆☆★
HIVウイルスの起源について書かれている本です.起源がなにで,どこでヒトに感染するようになり,どうやって広まっていったのかが,詳細に書かれています.
2017年3月1日水曜日
鯨類学
題名:東海大学自然科学叢書3 鯨類学
編者:村山司
発行:東海大学出版部(2008.5.20)
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☆☆☆☆☆
鯨類に関するあれこれがまとめられている本です.「鯨類学」と一括りにされていますが,図鑑がついていたり,ホエールウォッチングについて書かれていたりと,一般向けなようでいて,解剖学的には結構詳しく書かれていたりします.クジラ・イルカのことをまとめて知りたい方が最初に読む本として最適です.
ちなみに,発行元は出版時には「東海大学出版会」でした.名前が変わっただけですけど.
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