編者:第一東京弁護士会
発行:同文舘出版(2018.11.15)
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☆☆☆☆★
宇宙での活動に関する国内法や国際法について書かれている本です.基本的に見開きで完結するように書かれていて,細切れの時間でも読みやすく工夫されています.内容的に新しいことはありませんが,宇宙法についてはじめて手にする本としてオススメです.
宇宙エレベーターについて3か所(p.28, 75, 78)で言及されています.この中で,ケーブルが自重で切れる長さが鋼鉄製のワイヤーで 15 km と書かれていますが,これは破断長のことですね.誤解が多いようですが,破断長は宇宙から垂らしたときに自重で切れる長さではありません.地表の重力で切れる長さです(実際には地球の中心からの距離が変わると重力も変わるので,仮想的な長さです).実際に静止軌道からピアノ線を垂らすと 7000 km ほどまで切れずに垂らすことができます.詳しくは『うちゅうエレベーターの物理学』に書いたので,そちらをご参照ください.
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