題名:〈どんでん返し〉の科学史 蘇る錬金術、天動説、自然発生説
著者:小山慶太
発行:中央公論新社(2018.2.25)
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☆☆★★★
科学誌の中で一度は否定されたものの別の視点から復活したトピックに注目して書かれている本です.と,著者はいっていますが,中身は普通の科学史です.科学誌としてはまとまってはいると思いますが.ことさら「どんでん返し」と期待させておいてこの内容なので損している印象です.たとえば,意図的なのか構成不足なのか(校正不足とは思えません),「復活した不可秤量物質」という章の途中から「不可秤量粒子」に置き換わっています.粒子だからといって物質とは限らないので,もし意図的だとすると読者をミスリーディングしています.意図的ではないとしたら,科学のことをよく知らずに書いていることになります.
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