2023年9月30日土曜日

人間この信じやすきもの 迷信・誤信はどうして生まれるか


題名: 新曜社認知科学選書 人間この信じやすきもの 迷信・誤信はどうして生まれるか

著者:T. ギロビッチ

訳者:守一雄,守秀子

発行:新曜社(1993.6.7)


HOW WE KNOW WHAT ISN'T SO

The Fallibility of Human Reason in Everyday Life

by Thomas Gilovich

1991


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☆☆☆☆☆


誤信や誤認がどのようにして生じるのか,どのように対すればいいのかについて書かれている本です.超能力の話題などちょっと古くなってしまった話題も含まれますが,記述は古くありません.クリティカル・シンキングの練習にもなります.


2023年9月25日月曜日

アニメ療法 心をケアするエンターテインメント

題名:光文社新書 アニメ療法 心をケアするエンターテインメント

著者:パントー・フランチェスコ

発行:光文社(2022.12.14)


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☆☆★★★


日本文化を研究するイタリア出身の精神科医によって日本のアニメーションによる精神療法の可能性について書かれている本です.いろいろと書いてあって読み進めていくとメディアを使ったさまざまな精神療法や日本のアニメーションについての考察がつづいたあとで,肝心の「アニメ療法」はまだ研究途上との記述があってズッコケます.成果がはっきりしてから読みたい.Kindle にて.

第1章に「物理学において、この仮想運動の錯覚は「ベータ運動」と言われている」との記述がありますが,「ベータ運動」は物理学ではなく心理学だと思います.

2023年9月12日火曜日

絵の言葉 新版

題名:絵の言葉 新版

著者:小松左京,高階秀爾

発行:青土社(2009.6.20)


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☆☆☆☆☆


SF作家と美術史家による絵とは何かについての対談がまとめられている本です.もとは1976年に講談社学術文庫から出された本なので,内容としては新しいことはないのですが,今でも刺激的な本です.これを新版として(しかも文庫よりも大きな字で)読むことができるのは感謝です.

すごい地層の読み解きかた

題名:すごい地層の読み解きかた

著者:小白井亮一

発行:草思社(2023.8.31)


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☆☆☆★★


地層の見方を写真と共に説明している本です.地質にまつわる術語なども説明されています.地層についての本などで,砂岩や泥岩,チャートなどの堆積岩についての記述が多いのですが,初心者が岩石を見分けられるように,岩石についての説明がもう少しあってもいいような気がします.

小説家の一日

題名:小説家の一日

著者:井上荒野

発行:文藝春秋(2022.10.11)


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☆☆☆☆☆


十篇の小説が収められている短編集です.全篇「書くこと」を要素として入れ込んでありますが,読み味は異なります.

2023年9月11日月曜日

科学の社会史 ルネサンスから20世紀まで


題名:ちくま学芸文庫 科学の社会史 ルネサンスから20世紀まで

著者:古川安

発行:筑摩書房(2018.10.10)


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☆☆☆☆★


15世紀から20世紀にかけての科学史について書かれている本です.題名に「社会史」とあるように,自然科学についてだけではなく,大学や国家など周辺の事柄についても書かれています.自然科学の近現代史を知りたいという方が最初に手に取る本としてオススメです.資料として.

2023年9月5日火曜日

十二人の手紙

題名:十二人の手紙

著者:井上ひさし

発行:中央公論新社(2021.9.30)


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☆☆☆☆★


手紙のやりとりなどの書簡形式で書かれている短編集です.各編は独立しているお話ですが,エピローグにちょっとした仕掛けがあります.初出は1978年とのことなので,内容的には古く感じるところもありますが,面白く読みました.ブックにて.

2023年9月4日月曜日

こころの声を聴く 河合隼雄対話集

題名:新潮文庫 こころの声を聴く 河合隼雄対話集

著者:河合隼雄

発行:新潮社(1995.1.1)


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☆☆☆★★


河合隼雄と作家や学者などの10人との対談や往復書簡の内容が書かれている本です.遠藤周作,村上春樹との対談は面白かった.資料として.

三島由紀夫レター教室

題名:ちくま文庫 三島由紀夫レター教室

著者:三島由紀夫

発行:筑摩書房(1991.12.4)


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☆☆☆☆★


5人の登場人物よる手紙のやり取りで表現された書簡形式のお話です.出だしはどんな感じなのかなと探りながら読みすすめる感じでしたが,中盤からは引きこまれました.手紙というにはどうなのか,というものも中にはありますが,気になるほどではありません.ただ,落とし所が月並みな感じがしました.とはいえ,あまり意外性があってもいけないのかな.

2023年9月1日金曜日

物理の4大定数 宇宙を支配するc、G、e、h

題名:幻冬舎新書 物理の4大定数 宇宙を支配するc、G、e、h

題名:小谷太郎

発行:幻冬舎(2022.7.25)


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☆☆☆★★


基礎物理定数を題材に相対論や量子力学などについて書かれている本です.数式はほとんど出てきませんが,その数少ない数式や,物理定数を表す文字がローマン(立体)で書かれているのが気になります.せっかく新書版なのに横書きにしたのだから,そこはイタリック(斜体)にしてほしかった.イタリックにしても読みにくくなるとは思えないのだけれど,どういう配慮だったのか気になります.とくに断り書きがあるわけではないので意図はわかりません.また,本文中に図というかイラストが数点ありますが,その中に右から左に移動しているよウスが書かれているものが多くあり,これも違和感ありです.とくに理由がなければ,左から右にした方が自然に感じると思うのですが.