著者:浅田秀樹
発行:講談社(2021.3.20)
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☆☆★★★
三体問題について高度な数式を使うことなく解説することを目指した本です.「まえがき」によると,著者のいう「高度な数式」とは、高校数学を超える数式のことのようなので,そのつもりで読んだほうがよさそうです.たしかに本文では喩えによる説明が多く,苦心の跡が見られます.が,比喩が恣意的というか,数式を出さないようにするために,かえってわかりにくくなっているように思います.この比喩がわかるのは,数式を知っているひとだけではないかなぁ.
漢字の零は「僅か」という意味を含む,という話の流れで,p63に「気象予報士はれいパーセントといい,決してゼロパーセントといわない」のは,降水確率の0%は十刻みで四捨五入しているからわずかな降水確率が残っているかもしれないからだ,と書かれていますが,これは本当でしょうか? 単に放送中では0を「ゼロ」ではなく,「正しい」日本語の「れい」とよむ,という規則になっているからではないのかと思っていたのですが,どうなんでしょう.
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