題名:日本語表現力 アカデミックライティングのための基礎トレーニング
編著:石塚正英,黒木朋興
発行:朝倉書店(2016.3.25)
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☆☆★★★
コミュニケーション力や問題解決力を日本語表現の土台において身につけるための教科書,という触れ込みの本です.が,これを読んでも,著者がいうような「きちんとした文章」が描けるようになるとは思えません.サブタイトルに「アカデミックライティングのための基礎トレーニング」とありますが,それを期待して読むと肩透かしをくらいます.そもそも序論が強引で,読むのをやめようかと思ったくらいでした.その割に序論の最後では言い訳のようなことが書かれていて,内情を垣間見た思いです.本文は3部構成になっていて,第1部はアカデミックライティングについての概要説明のようになっています.その中で「全体の構成」を「イントロ・本論・結論」と説明されていて,なぜ序論ではなくイントロダクションでもなく,イントロなのか,気になってしまい,やはり読むのをやめようかと思ってしまいました.第2部と第3部は「アカデミックライティングの基礎知識」「アカデミックライティングの実践」というタイトルでなければ面白いトピックが並んでいるのに,無理矢理な構成のために残念な本になっているようです.
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