2021年8月11日水曜日

ブラッドベリ,自作を語る


題名:ブラッドベリ,自作を語る

著者:レイ・ブラッドベリ,サム・ウェラー

訳者:小川高義

発行:晶文社(2016.6.10)


LISTEN TO THE ECHOES: THE RAY BRADRURY INTERVIEWS

 by Ray Bradbury, Sam Weller and Black Francis

2010


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☆☆☆★★


ブラッドベリへのインタビューが載っている本です.邦題では「自作を語る」となっていますが,自作だけではなく広範な内容について語っています.ブラッドベリが好きな人や,ブラッドベリの仕事に詳しい人には面白いかもしれません.予言の作家は,いまのパンデミックも予想していた,とかいわれそうですが,そういうことを指摘していた作家はたくさんいましたね.

「SFは,アイデアの小説なんだ.(略)どんなアイデアでもいいんだが,頭の中に発生して,まだ現実ではないが,いずれ現実になって世の中を変えて,もう元には戻れない,というようなアイデアがSFになる.世界のどこかを小さく変えるのであっても,そういうアイデアがあって書いたら,SFを書いていることになる.いわば可能性の芸術.ついだってそう,不可能を書くのではない」というあたり,わたしのSF観に近いみたいです.

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