2015年9月30日水曜日

大人の直観 vs 子どもの論理

題名: 岩波科学ライブラリー 大人の直観 vs 子どもの論理
著者: 辻本悟史
発行: 岩波書店(2015.8.25)

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☆☆☆☆★

科学の目を通した人間観察がさまざまな視点から書かれている本です.みんななんとなくそうじゃないかな,と思っていることが,調べてみるとそうでもない,ということ,結構ありますよね.そんな感じのことが出てきます.

2015年9月25日金曜日

進化する魚型ロボットが僕らに教えてくれること

題名: 進化する魚型ロボットが僕らに教えてくれること
著者: ジョン・H・ロング
訳者: 松浦俊輔
発行: 青土社(2013.8.29)

DARWIN'S DEVICES: What Evolving Robots Can Teach Us About the History of Life and the Future of Technology
by John Long
2012

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☆☆☆★★

進化する魚型ロボットで脊椎動物の初期の進化を調べた結果について書かれている本です.計算機の中ではなく,実際にロボットを作ってシミュレートしているのが面白い.ただ,とても読みにくいのが残念.

2015年9月24日木曜日

漫画原論

題名: ちくま学芸文庫 漫画原論
著者: 四方田犬彦
発行: 筑摩書房(1999.4.8)

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☆☆☆☆★

漫画を形作る「文法」について多角的に書かれきいる本です.資料として購入したのに,面白い.興味深い事がいろいろ書かれていました.
文庫本なのに巻頭ではなく途中にカラーページがあります.

2015年9月15日火曜日

海を見る人

題名: ハヤカワ文庫 海を見る人
著者: 小林泰三
発行: 早川書房(2005.5.31)

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☆☆☆★★

小林泰三のSF短編集です.ハードっぽい設定の短編,大好きです.自分を奮い立たせるために読書.

2015年9月11日金曜日

マンブル,僕の肩が好きなフクロウ

題名:マンブル,僕の肩が好きなフクロウ
著者:マーティン・ウィンドロウ
訳者:宇丹貴代実
発行:河出書房新社(2014.10.30)

THE OWL WHO LIKED SITTING ON CAESAR: Life With A Lovable Tawny Owl
by Martin Windrow
2014

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☆☆☆★★

モリフクロウをペットとして飼っていた著者による,フクロウとの生活についてのあれこれが書かれている本です.猛禽類は飼うのは大変だけど得難い経験ができる,という話は聞きますが,まさにそんな感じです.ラストは,ペットの QOL について考えさせらる人もいるかも.フクロウを飼ってみたいと考えている人にオススメ.

2015年9月10日木曜日

天使の憂鬱 ダーティペアFLASH 1 / 天使の微笑 ダーティペアFLASH 2 / 天使の悪戯 ダーティペアFLASH 3

題名:ハヤカワ文庫 天使の憂鬱 ダーティペアFLASH 1 / 天使の微笑 ダーティペアFLASH 2 / 天使の悪戯 ダーティペアFLASH 3
著者:高千穂遙
発行:早川書房(1999.5.15 / 1999.7.15 / 1999.9.30)

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☆★★★★

積ん読棚卸しちう.

著者が,対照的な女性ふたりを主人公とする「ダーティペア・コンセプト」を確かめようとして書いた,ダーティペアの派生シリーズです.これは酷い...

2015年9月9日水曜日

ダーティペアの大復活

題名:ハヤカワ文庫 ダーティペアの大復活 ダーティペア・シリーズ5
著者:高千穂遙
発行:早川書房(2007.1.31)

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☆☆★★★

積ん読棚卸しちう.

結構長いブランクの後のダーティペアです.いま読むと,うーん,な感じです.

2015年9月8日火曜日

中学生までに読んでおきたい日本文学1 悪人の物語

題名:中学生までに読んでおきたい日本文学1 悪人の物語
編者:松田哲夫
発行:あすなろ書房(2010.11.30)

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☆☆☆☆★

筑摩書房の編集をされていた方が,日本文学の中から悪人が出てくるお話を集めた本です.こういうアンソロジーが面白いのは,自分では選ばないようなお話に出会えることで,その意味で良い本です.「中学生までに」というテーマのようですが,ちいと難しめのお話も混ざってます.狙ってのことなのでしょうけど.

2015年9月3日木曜日

新版 アフォーダンス

題名:岩波科学ライブラリー 新版 アフォーダンス
著者:佐々木正人
発行:岩波書店(2015.1.9)

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☆☆☆★★

ギブソンが提唱したアフォーダンスを紹介している本です.1994年に同じく岩波科学ライブラリーから出た旧版をもとに改訂されています.コンパクトにまとまっているので,アフォーダンスについて知りたい方にオススメ(なにしろ,ギブソンの本は諄くて読みにくいので,ちょっと知りたいという方には不向きなのです).資料として購入.

2015年9月2日水曜日

アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語

題名:アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語
著者:モリー・バーンバウム
訳者:ニキリンコ
発行:勁草書房(2013.9.20)

SEASON TO TASTE
by Molly Birnbaum
2011

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☆☆☆☆★

一流シェフを目指していた著者が交通事故で嗅覚を失ったことをきっかけに,嗅覚についてのさまざまなことに取り組んだことが書かれている本です.知らないことがたくさん書かれていました.興味深い内容の本です.ただ,なにしろ嗅覚についての本なので,匂いや香りの記述が多いのですが,知らない匂いや香りについては想像することすらできません(ということも本の中に書かれてはいますが).残念でもあり,そこにあえて挑んだ著者のお手並み拝見というところが読みどころでもあります.

2015年9月1日火曜日

航路

題名:航路 上巻・下巻
著者:コニー・ウィリス
訳者:大森望
発行:ソニー・マガジンズ(2002.10.10)

PASSAGE
by Connie Willis
2001

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☆☆☆☆☆

臨死体験をテーマにしたお話です.傑作なのは知っていたのですが,なにしろ2段組みで上下巻合わせて800ページを超える大作なので,なかなか読み始めることができずにいました.が,一度読み始めてしまえば,一気に最後まで読ませられてしまいます.さすが,コニー・ウィリス.うまい.『ドゥームズデイブック』の時もそうでしたが,読了後の喪失感が半端ではありません.なんかもう,いろんなことが手につかなくなる感じ(いい意味で).間違いなく傑作です.すべてのおはなし好きにオススメ.ただし,覚悟して読み始めてください.読み終えるまで,他のことができなくなります.

ちなみに,後半で大どんでん返しがあり,呆然とします.この後どうなるの,と不安になりますが,最後までにキチンと解決(?)されます.ホント,うまい.

いまはハヤカワ文庫で読むことができます.