2018年8月30日木曜日

数字が明かす小説の秘密

題名:数字が明かす小説の秘密 スティーヴン・キング,J. K. ローリングからナボコフまで
著者:ベン・ブラット
訳者:坪野圭介
発行:DU BOOKS(2018.7.27)

Nabokov's Favorite Words is Mauve
by Ben Blatt
2017

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☆☆☆★★

小説を構成するテキストを統計的にみると何がわかるかが書かれている本です.英語の小説が題材になっているので,日本語には当てはまらない話が多いようです.同じような本を日本語の小説を題材にして出してくれないかなぁ.

2018年8月29日水曜日

図説 英国メイドの日常

題名:ふくろうの本 図説 英国メイドの日常
著者:村上リコ
発行:河出書房新社(2011.4.20)

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☆☆☆★★

題名の通り,英国メイドの日常が書かれている本です.資料として.

2018年8月28日火曜日

誤植読本(増補版)

題名:ちくま文庫 誤植読本(増補版)
編著:高橋輝次
発行:筑摩書房(2013.6.10)

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☆☆☆★★

誤植や校正についての文章のあれやこれやをまとめた本です.本が好きな人や,文章を書く人は面白いかもしれませんが,一般受けするかなぁ,という感じです.それでも,もともと単行本として出されていたものを文庫化されているので,そこそこニーズはあるのだな,と感心しています.

2018年8月24日金曜日

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

題名:志乃ちゃんは自分の名前が言えない
著者:押見修造
発行:太田出版 (2012.12.7)

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☆☆☆★★

吃音の高校生が主人公のお話の漫画です.作者が吃音とのことで,吃音の描写は生々しい感じで,これを実写で映像化するのは大変だろうな,という感じです.ただ,吃音そのものの説明がもっとあってもよかったかな,と思います.世間的にはさまざまな誤解や理解不足なところがあるので.この漫画の内容では,どのあたりが誤解なのかがわかりにくいと思います.

2018年8月10日金曜日

図像の哲学 いかにイメージは意味をつくるか

題名:叢書・ウニベルシタス 図像の哲学 いかにイメージは意味をつくるか
著者:ゴットフリート・ベーム
訳者:塩川千夏,村井則夫
発行:法政大学出版局(2017.9.10)

Wie Bilder Sinn Boehm
by Gottfried Boehm
2007

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☆☆★★★

図像について書かれている本です.いろいろなことが書かれている大作ではあるのでしょうが,図像とはなにか,がはっきりしないまま,しかも系統的ではなく論が進められていきます.哲学の本というのは,こういう感じなのでしょうか.苦手です.

101ページに「ガリレオがピサの斜塔で行なったとされる実験では,塔の上から同時に羽根と球体を落とすと,二つは同時に着地したという.両者が同じ速度で落下するというのは、観察とは矛盾する奇妙な主張である.」とあり,「ガリレオがなぜこのように明らかな不条理を主張し,その正当性を保持できたのか.」と疑問を提示した上で,それはガリレオが「『自由落下』という理論上の仮定」を思いついたからだ,という論を張っています.これはもう,なんだか何重にも過誤があってコメントする気にもならないひどい論です.まさかドイツでは,ガリレオは塔の上から羽根と球体を同時に落とし,二つは同時に着地した,と信じらているということはないですよね.しかもそう主張したのが「自由落下」を擁護するためとは.著者が間違えていたとしても,訳の段階で注などを入れて欲しかった.こんなのがあると,他の私の知らないところにもこのレベルのひどい論考があるのではないか,と心配になります.

資料として.

2018年8月8日水曜日

好き嫌い 行動科学最大の謎

題名:好き嫌い 行動科学最大の謎
著者:トム・ヴァンダービルト
訳者:桃井緑美子
発行:早川書房(2018.6.25)

YOU MAY ALSO LIKE
Taste in an Age of Endless Choice
by Tom Vanderbilt
2016

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☆☆☆★★

人の好き嫌いについて書かれている本です.かなりしつこくかかれているので,好みが分かれそうです.力作ではあります.

2018年8月4日土曜日

イメージと意味の本 記号を読み解くトレーニングブック

題名:イメージと意味の本 記号を読み解くトレーニングブック
著者:ショーン・ホール
訳者:前田茂
発行:フィルムアート社(2013.9.30)

THIS MEANS THIS, THIS MEANS THAT
A User's Guide to Semiotics
by Sean Hall
2012

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☆☆☆★★

記号についてさまざまな例をひきながら説いている本です.内容的には興味深いのですが,原文が悪いのか翻訳が悪いのか,とても読みにくい.レイアウトや字体の問題もありそうです.読みにくいので☆ひとつ減点.資料として.

2018年8月3日金曜日

すゞしろ日記 3

題名:すゞしろ日記 3
画者:山口晃
発行:羽鳥書店(2018.2.5)

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☆☆☆☆★

東京大学出版会のPR誌『UP(ゆーぴー)』に連載されている「すゞしろ日記」などをまとめた本です.楽しいのですが,老眼のため細かいところが読みにくくなってきたため,星ひとつ減点(しどい...).あと,一気に読むと疲れます.便所本にオススメ(あ,私は決してそのような扱いはしておりません,念のため).